アーク故障検出装置

アークとは何ですか?

アークとは、通常は非導電性の媒体（例えば空気）を電流が通過することで発生する、目に見えるプラズマ放電です。これは、電流が空気中のガスを電離させることで発生し、アーク放電によって発生する温度は6000℃を超えることがあります。この温度は火災を引き起こすのに十分なものです。

アークが発生する原因は何ですか?

アークは、電流が2つの導電性物質間のギャップを飛び越えるときに発生します。アークの最も一般的な原因としては、電気機器の接点の摩耗、絶縁体の損傷、ケーブルの断線、接続部の緩みなどが挙げられます。

なぜケーブルが損傷し、端末が緩んでしまうのでしょうか?

ケーブル損傷の根本的な原因は非常に多様ですが、一般的な原因としては、げっ歯類による損傷、ケーブルが押しつぶされたり挟まったり不適切な取り扱いをされたりすること、釘やネジ、ドリルによるケーブルの絶縁体の損傷などが挙げられます。

前述の通り、緩んだ接続はネジ留め式端子で最も多く発生しますが、その主な原因は2つあります。1つ目は、そもそも接続部が適切に締め付けられていないことです。どんなに善意を持っていても、人間は人間ですからミスは起こります。電気設備業界へのトルクドライバーの導入により、この点は大幅に改善されましたが、それでもミスは起こり得ます。

端子の緩みが発生する2つ目の原因は、導体を流れる電流によって発生する起電力です。この起電力は時間の経過とともに徐々に接続を緩めていきます。

アーク故障検出装置とは何ですか?

AFDDは、アーク故障から機器を保護するために設置される保護装置です。マイクロプロセッサ技術を用いて、使用されている電気の波形を分析し、回路上のアーク発生を示す異常な兆候を検出します。これにより、影響を受けた回路への電力供給が遮断され、火災を防ぐことができます。AFDDは、従来の回路保護装置よりもはるかにアークに対して敏感です。

アーク故障検出装置をインストールする必要がありますか?

次のような火災リスクが高まっている場合は、AFDD を検討する価値があります。

• 住宅、ホテル、ホステルなど、寝室を備えた建物。

• 可燃性物質の保管場所など、加工または保管される物質の性質により火災の危険がある場所。

• 木造建築物など、可燃性の建築材料がある場所。

• 茅葺き屋根の建物や木造の建物など、火災が広がりやすい構造物。

• 博物館、重要文化財、思い出深い品物など、かけがえのない財産が危険にさらされる場所。

すべての回路に AFDD をインストールする必要がありますか?

場合によっては、特定の最終回路を保護し、他の回路を保護しない方が適切なこともありますが、リスクが木造建築物などの火災伝播構造によるものである場合は、設備全体を保護する必要があります。